昔の女シリーズ②「あなたの子よ」

中学生くらいの男の子を連れて訪れた女性と、「えっ?」と驚く社長 経営リスク

「社長、お久しぶりです」

突然、一人で会社を訪ねてきた女性。

会社がまだ小さかった頃、一緒に働いていた。

そして――

昔、付き合っていた女性だった。

「久しぶりだな。どうしたんだ、急に」

「ちょっと話があって」

女性はスマホを取り出した。

そこには、若い男性の写真。

「この子、もう就職する歳なの」

「……誰?」

女性は社長の顔を見た。

「あなたの子よ」

「……は?」

「あなたの子」

社長の顔色が変わった。

「ちょっと待てよ。だってお前、ピル飲んでたって言ってたじゃないか!?」

「飲んでたわよ」

「じゃあ、なんで……」

「100%じゃないでしょ」

社長はスマホの写真をもう一度見た。

「……それで、今さら俺にどうしろっていうんだ」

女性は少し間を置いた。

「実は今日、連れてきてるの」

「え?」

「あなたの会社に入社させようかと思って。前もって伝えておこうと思いまして」

社長は言葉を失った。

社長には妻がいる。

そして、会社を継がせようと考えている息子もいる。

もし、本当に自分の子だったら

女性がそう言っただけで、親子関係が決まるわけではありません。

しかし、本当に自分の子だったら。

これは昔の男女関係だけの話では済まないかもしれません。

認知。

相続。

そして、社長が持つ会社の株式。

「会社は息子に継がせる」

家族の中では、そう決めていたとしても。

社長個人の過去が、

家族の問題になり、

相続や自社株の問題になり、

会社の承継にまで入り込んでくることがあります。

昔の話だから。

もう終わった話だから。

そう思っていたことが、

ある日突然――会社の玄関から入ってくることがあります。

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