「明日までに企画案、考えてきて!」の翌朝
「この新企画、明日までに考えてきて!」
翌朝、社員が企画案を持ってきた。調べた数字も、説明用の資料もそろっている。
「おお、よくできてる。いつ作ったの?」
「昨日、家で。考えるのも含めて8時間かかりました」
社員は資料を差し出した。
「8時間、残業でつけていいですよね?」
「……えっ?」
この8時間、全部そのまま残業?
会社の指示で自宅でも仕事をしたなら、その時間が労働時間になることがあります。調査や資料作成は、作業の記録や成果物から確認しやすい部分です。
一方、「夕食中も、布団の中でも考えていた」という時間まで、申告どおりの8時間すべてが自動的に労働時間になるわけではありません。何を、いつ、どれだけ行ったかを見て判断します。
厚生労働省も、労働時間は会社の明示・黙示の指示と実態から判断し、持ち帰り仕事は個別に検討する考え方を示しています。参考:労働時間の把握に関するガイドライン、持ち帰り仕事の判断資料。
「ちょっと考えてきて」のつもりだった。
翌朝届いたのは、企画案と8時間の申請だった。
見えない残業シリーズ
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